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<コラム>トラウマ治療は「頑張る」ではなく「整える」

2025年11月14日

1. がんばってもうまくいかない…という経験はありませんか?

「もっと頑張ればなんとかなるはず」
「ちゃんと向き合えば治るはず」

そう思って気持ちを奮い立たせたのに、
心がついてこなかったり、かえってつらさが強くなることはありませんか?

トラウマケアでは、
“頑張る”ことが逆効果になる場面があります。

これは決して、あなたの努力不足ではありません。
心と身体の仕組みとして、自然なことなのです。



2. “トラウマ反応”は意志ではコントロールできない

過去のつらい出来事は、理性よりもずっと深いところ
つまり、身体(自律神経)に記憶されます。

そのため、
• 頭では「大丈夫」とわかっているのに身体が反応してしまう
• 強い緊張、ざわつき、過覚醒、回避が止められない
• 「頑張って落ち着こう」としても余計苦しくなる

こうした状態は、意志の力ではコントロールできません。

あなたが弱いわけでも、ダメなわけでもなく、
体が“守るために”動いているだけなんです。



3. トラウマ治療の第一歩は“整える”こと

トラウマ反応が強い状態で、
気持ちや記憶に無理に向き合おうとすると、
交感神経がさらに高まり、身体が過剰に戦闘モードになります。

だからこそ、治療の最初に必要なのは

「頑張る」ではなく「整える」 こと。
• 神経系に安全を取り戻す
• 身体の緊張をゆるめる
• 今ここに戻る力を育てる

Bondiaで行っているEMDR、BCT、TFT、HTなどのアプローチも、
根底には「神経系を整え、安全の土台をつくること」が共通しています。

この土台があることで、
初めて安心して“記憶の処理”や“感情のケア”ができるようになります。



4. 整えるって、具体的にどういうこと?

整える という言葉は抽象的に聞こえますが、
実際にはとても具体的なプロセスです。

例えば…
• 安全感を感じられる空間・関係をつくる
→「ここなら大丈夫」と身体が理解すること
• 呼吸や体の感覚を少しずつ取り戻す
→“今ここ”に戻る回路をつくる
• 境界線を守る
→自分のペースで進める許可を自分に出す
• 小さな選択を、自分で決めていく
→主体性の回復につながる

こうした積み重ねが、神経系の働きにゆっくりと影響を与え、
「回復できる状態」へと少しずつ体を導いていきます。



5. 「回復は、がんばった量では決まらない」

トラウマは、“努力”や“根性”で乗り越えるものではありません。

どれだけ苦しんできたか、
どれだけ頑張ってきたかに関係なく、

回復は、むしろ“ゆっくり”であることが大切なのです。

休んだり、立ち止まることは“逃げ”ではなく、
神経系が回復しようとしているサイン。

がんばるのではなく、整える。

その土台ができると、心は自然と前へ進みはじめます。



6. 整えることから始まる回復の物語

Bondiaでは、
あなたが“頑張り続ける場所”ではなく
安心して「整う」ことができる場所 を大切にしています。

朝の光が少しずつ部屋を明るくしていくように、
心と身体がゆっくりと柔らかさを取り戻していく。

そんな回復のプロセスのお手伝いができると嬉しいです。